8月23日、多品目の花が栽培されてる福岡市西区北崎地区の花農家さん、
袈裟丸さんのハウスへお邪魔いたしました。
袈裟丸さんは、北崎地区では菊やユリ、フリージア等様々な切り花が栽培されています。
この日も大変暑い日でしたが、ハウスの中で「菊」の栽培についてお話を聞きました。
時期をずらしながら、品種ごとに植えられている菊の苗。
一つ一つ、手をかけられて元気良く育っているのがわかります。
「電照菊」という言葉を聞いた事がありませんか?
菊のハウスの中にたくさんの電球がつるされているのですが
この電球、何に使われるのでしょうか。
実はこの電球、ハウスの中の花たちに日照時間を勘違いさせるために点灯するのです。
夏は日が長く、冬は日が短い。
太陽がどれぐらいの長さ照らしてくれているかを花たちは感じ取り、季節を感じ、自分たちにとってベストなタイミングで花を咲かせます。
その性質を利用し夜の数時間、数ヶ月間この電球で照らすことで
花たちに季節を勘違いさせ、花が咲く時期をコントロールしているのです。
まるで科学の実験のよう!
農業は科学、生物学、天文学さえ感じさせる世界ですね。
また一株ごとに不要な芽は、手で丁寧に摘み取り、花の一輪一輪が大きく美しく咲くようにしていきます。
丁寧な作業や夜間の電球の見回りなど、本当にやることはたくさん。
北崎地区の花農家として事業を継承していく、袈裟丸さんは、ひとつひとつのデータや日々の経験値を積み重ねながら、
お客様から喜ばれる、よりよい花づくりに取組んでいるそうです。
この菊たちが咲く頃が今からが楽しみです。